一般社団法人 農林水産航空協会pc一般社団法人 農林水産航空協会pc

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協会の概要

協会の紹介

沿革

  農林水産航空協会は、農林水産業における航空機による薬剤、肥料等の散布等、航空機を利用する事業の発展を図るため、農林水産航空事業の実施に関する情報の収集・提供、調査研究、新技術の開発、その他農林水産航空事業の振興に関する事業を行うことを目的として、昭和 37 年(1962 年)2 月 16 日に農 林省(現:農林水産省)の認可を得て「社団法人農林水産航空協会」として発足しました。
   新公益法人制度の施行にともない、平成 24 年(2012 年)4 月 1 日新法人に移行し、「一般社団法人農 林水産航空協会」として設立されました。

事業目的

  当協会の事業は、農林水産業における航空機等(有人ヘリコプター及び産業用無人航空機(無人ヘリコプター及びマルチローター式小型無人機(以下、「マルチローター」という)の利用(薬剤、肥料、種子の散布等に利用する事業)の安全かつ効率的な推進を図ることにより、農林水産業の安定生産、生産性の向上を図り、もってわが国の食料自給率の向上、国民の食の安全、生活・自然環境の保全に寄与することを目的としています。

事業概要

1.農林水産航空事業にかかる技術の研究・開発事業

  農林水産業において航空機等を安全かつ効率的に利用することにより、生産コストの低減並びに生産の安定に寄与することを目的として、散布資機材等の適切な使用方法、散布技術等について科学的知見を踏まえた研究開発を行っています。

(1)資機材等の研究開発及び普及推進

  新分野、新技術の研究開発、開発された技術の事業現場における安全性、効率性等の調査研究及び成果の普及に努める。

  1.    ① 病害虫防除等の新利用分野、散布技術に関すること。
  2.    ② 病害虫防除等の農業資材の効果や安全性の確保に関すること。
  3.    ③ 病害虫防除等の散布実施者の安全性の確保に関すること。
  4.    ④ 病害虫防除等の実施周辺環境の安全性に関すること。
  5.    ⑤ その他、事業の普及のための農林水産航空技術の改善・改良に関すること。

2.農林水産航空事業にかかる情報収集・提供及び組織の育成事業

  農村労働力の減少と高齢化が進行する中、安定的な農業生産に寄与し、病害虫防除作業等の労力の軽減を図る有効な手段である航空機の利用が、安全かつ適切に行われるよう、地域の空中散布等実施団体、 国・地方公共団体等と協力し、空中散布等に係る情報の収集・提供を行い、国民の食の安全、生活・自然環境の保全に寄与する。

(1)情報収集、提供

  地域の航空防除実施団体、無人ヘリコプター協議会、その他の関係機関が開催する研修会・検討会等に参加し、空中散布等に関連する情報の収集に務めるとともに、農林水産航空事業をより安全に効率よく推進するために必要な事項について、関係機関等との協力のもとに情報の提供や、安全講習会等への講師派遣等を行い、安全対策の推進に努める。

(2)地域実施体制の整備

  地域の空中散布等実施団体が開催する(1)の事業、さらに農薬の安全啓発、航空機等の安全運航等の啓発のための研修会・検討会、事業計画の策定等に資するための情報提供等の支援を行う。

(3)国等が行う事業への協力

  国及び地方自治体の行政機関の普及啓発に関する施策等に協力する。

(4)無人航空機利用事業に係る実施状況の把握

  協議会等より散布農薬の使用状況等の情報を収集する。また、機体製造メーカー、都道府県・協議会、 農薬メーカーより事業実施上の問題点に関する情報を収集し、無人航空機による農薬空中散布の円滑な推進を図る。

3.農林水産航空事業の安全な実施にかかる教育研修並びに機材の検定事業

  空中散布等による病害虫防除等事業が安全かつ適切に行われるよう、使用される農薬の技術情報をホームページに掲載し安全使用の啓発を行う。また、安全対策推進のための資料・リーフレット等を作成し、空中散布等実施団体、行政機関等に配布するとともに、周辺住民等への安全対策や安全運航、農薬等に係る危被害防止について、実施団体と協力して啓発を行っています。
  また、安全かつ適切な病害虫防除等の事業実施の確保をするため、当該事業に従事する操縦士(有人ヘリコプター)、オペレーター(産業用無人航空機)等の安全運航や農薬の適正使用等の研修及び技能認定を行うとともに、当該事業に使用する機体及び散布装置の性能確認、認定・登録を行っています。
  なお、本事業は、協会が無人航空機に関する登録検査機関及び登録講習機関として登録を受けた際には、航空法に基づく機体認証の検査及び技能証明の講習と併せ実施し、運航の安全と農薬の適正使用の推進を図る。

(1)安全対策の推進普及・啓発

1)安全対策推進のための以下の資料等を作成し、空中散布等実施団体に配布し、実施団体は地域の事業状況を踏まえた資料等を作成し危被害防止対策について公共機関、住民等への周知を図る。

  1.     ① 農林航空事業実施者のための安全対策の手引
  2.     ② 航空防除農薬要覧
  3.     ③ 産業用無人ヘリコプターによる病害虫防除実施者のための安全対策マニュアル
  4.     ④ 産業用無人ヘリコプターナビゲーターマニュアル
  5.     ⑤ 産業用マルチローター安全対策マニュアル(オペレーター・ナビゲーター)
  6.     ⑥ 産業用無人ヘリコプター安全飛行パンプレット 等

2)産業用無人航空機による病害虫防除に使用される農薬についての最新の農薬登録情報、安全対策の推進に係る資料等を「産業用無人航空機用農薬」サイトに掲載し、広く国民一般に公表し、病害虫防除 等事業の安全対策推進及び農薬の安全使用の普及・啓発を行う。

(2)教育研修・認定、機材検定

空中散布等による病害虫防除作業等に従事する操縦士、オペレーター等の研修・認定等を行うとともに防除等に必要な機体、散布装置等の性能確認、認定・登録を行う。

1)機体操作要員の教育研修と認定

  1.     ① 有人ヘリコプターの操縦士、整備士等の技術確認と認定
  2.     ② 産業用無人航空機オペレーター等の教育研修と認定

2)機体・散布装置等の検定

  1.     ① 有人ヘリコプターの機体及び散布装置の性能確認・管理
  2.     ② 産業用無人航空機の機体及び散布装置の性能確認・管理

4.農林水産航空事業にかかる試験・調査事業

  1.  (1) 農薬登録及び普及に必要な効果・薬害等の試験、各種環境調査等を行い、専門家による評価を行っています。
  2.  (2) 作物残留 GLP 試験等の円滑な実施を推進しています。

5.農林水産航空事業にかかる産業用無人ヘリコプター飛行技術競技大会並び に技術研修会

  安全飛行の啓発、効率かつ安全な作業の向上を図るため、全国レベルの産業用無人ヘリコプター飛行技術競技大会を開催し、優秀者を表彰(農林水産大臣賞等)しています。併せて、当該大会に全国から多数の関係者が集まることから、技術研修会を行い安全対策推進をしています。

6.航空法に基づく無人航空機に関する機体登録、機体認証、技能証明等への参画

  航空法に基づく機体登録制度が令和4年6月から、機体認証及び技能証明制度が令和4年12月から施行されることから、制度に可能な限り参画し、あわせて当協会の「3 教育研修並びに機材の検定事業」における空中散布等のための機体・散布装置の認定、整備点検管理及び農薬散布の技能訓練を実施することにより、運航の安全、農薬の適正使用を推進する。


  1. (1)無人航空機による空中散布等の実施のための国交省への飛行の許可・承認の代行申請を行う。なお、無人ヘリコプターについては、農林水産省の登録を受けた登録代行機関として、性能確認、整備点検の管理、技能認定等の業務と併せ許可・承認の代行申請を行う。
  2. (2)空中散布等に使用する無人航空機の機体の国交省への登録の代理申請を行う。
  3. (3)認定整備事業所と連携し、登録検査機関の国の登録を受け、第二種機体認証の検査を行う。
  4. (4)指定教習施設と連携し、登録講習機関の国の登録を受け、二等技能証明(ライセンス)の講習を行う。

7.普及資料の出版事業

  「産業用無人航空機利用ハンドブック」(無人ヘリコプター版、マルチローター版)等 の書籍の出版・販売を行う。

8.その他

  農林業、航空、農薬、機械の学識経験者等の専門家による「農林水産航空技術企画委員会」を設置し、航空機等を安全かつ効率的に利用する上での事業の重要項目について審議しています。

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